ストレスがいちばん大きいのではないでしょうか。

病気と付き合う覚悟を決め

名前はガレクチン3。善玉の受容体で、医学的にはAGEのデコイ受容体と呼ばれています。
ご存じの方もいるかもしれませんが、デコイとは、おとりの意味です。AGEをくっつけて、RAGEと合体させないよう防ぐので、おとりです。
うまくデコイとくっつけば、AGEは悪さをしないまま、一生を終える可能性がある。
イとくっついたAGEは、細胞の中でずたずたに分解されてしまうようです。
どうやらデコそして細胞も、どの受容体をどれだけもっているかはさまざまですRAGEよりもっていれば、かりにAGEがやってきても、あまり障害を受けなくてすむ。
デコイ
をたくさん反対にRAGEばかりもっている細胞だと、AGE-RAGEだらけになり、ドカンと影響を受けます。

このことがAGEに対する感受性としてあらわれるのかもしれませんいずれにせよ、RAGEはどの細胞ももっている。AGE-RAGEの形になると、その細胞や周りの細胞にさまざまな悪さをするわけですから、とにかくAGE-RAGEを活性化させないようにすることが大切です。そのためにはそもそもAGEをつくらせない、の方法となるわけです。
ためさせないというのが、体を守る、老化を抑えていく一番人間の体はやられっぱなしかもっとも人間の体はやられっぱなしではありません。最近、体の組織を修復しようとするしくみがあるということです。
再生医療の分野でわかってきたのは、人間にはたとえば血管が傷つくと、骨髄から血管の内皮細胞になるような細胞が産生されて駆細胞といいます、障害を受けた血管の部位に動員されます。
この細胞を血管内皮前そして傷ついた血管を何とか修復しようとする。まさに窮地を救うヒーローです。
しかし、です。いやらしいことにAGE-RAGEはその修復系をブロックします。
助けに来たヒーロー細胞をやっつけてしまう。なんたるいやらしさ!なぜAGE-RAGEにそんなことができるのでしょうか答えは簡単です。そのヒーロー細胞である前駆細胞にもRAGEがあるからです。

ホルモンは髭や胸毛では毛母前駆細胞のRAGEにひとたびAGEがくっつくと、正義の味方のヒーローはパワーを失い、豹変します。
例の強力な酸化酵素ビームをまき散らしながら、片っ端から仲間の前駆細胞を破壊したり、その動きを妨げる悪の手先に変身します。
いやはやAGE-RAGEはなんとも始末に負えない怪物です。
怪物ついでに、もう一つAGE-RAGEのいやらしさをあげておきましょう。
動脈硬化に関していうと、血管壁にできた脂の固まりプラークを薬で治療して小さくする方法がありま一つはコレステロールを下げること。
壁に侵入しても、なんとか防げる。
血液中をさまようコレステロールの量が少なくなれば、多少血管の内この理屈で開発されたのがスタチンという薬で、コレステロールを下げる治療薬として医療現場で使われています。実際に糖尿病や動脈硬化症の進んだ患者さんにこの薬を飲んでいただくと、動脈硬化の進展や心筋梗塞などの血管系の病気の発症をある程度抑えられることがわかってきています。もう一つは現在開発中ですが、動脈硬化層からコレステロールを引っこ抜くという方法です。内皮細胞の周辺にたまったコレステロールを汲みだして、最終的には肝臓に送りこんでしまう。これをコレステロールの逆転送系といいます。

つまりコレステロールが肝臓でつくられ、血中に出て血管やいろんな臓器に渡されていくのが順方向のパスウェイだとしたら、動脈硬化のプラークにたまっているコレステロールを引っこ抜き、肝臓に送り返してやるのが逆転送系です。いま、まさにこの治療薬が開発されつつあります。
ところが、です。
AGE-RAGE系はこのコレステロールの逆転送系を完全にシャットダウンしてしまうというのもコレステロールをプラークから引き抜くとき、二つの重要なタンパク質が必要なのですが、AGE-RAGEはこの二つのタンパク質のレベルを引き下げてしまうからです。
だからもう何重にも、動脈硬化を悪化させます。

  • 動脈硬化も進んでいて
  • 遺伝的な気質
  • 症状を完全に消し去る現象

健康に磨きがかかることを願っています。

うつが重くなります。コレステロールをとりこむ、炎症を起こさせる、マクロファージを呼び寄せプラークを形成する、血栓をつしかし、最近の私たちの研究で、コレステロールを下げる働きのあるスタチンにAGE-RAGEの作用をブロックする効果があることもわかってきました。スタチンには、AGE-RAGEによって破綻したコレステロールの逆転送系を正常に戻す作用があるようです。
RAGEを増やすと血管はどうなる?
AGE-RAGEは、手を替え品を替え血管を痛めつけます。
と血管はどうなるのでしょうか^では、このRAGEの数を人工的に増やす。私たちは、生まれつきRAGEを三倍多くもっているネズミをつくりました。そしてこのネズミを糖尿病にしてみたのです。もう、結果はおわかりでしょう。そうです。ふつうのネズミを糖尿病にした場合に比べて、早く血管が傷んでいきました。腎臓の働きがどんどん悪くなることがわかりました。網膜症も動脈硬化症も進みます。つまり、糖尿病で同じだけAGEがたまってしまった状況でも、RAGEの数が多いと血管がボロボロになってしまうのです。
一方、生まれつきRAGEをもっていないネズミもつくられています。
このネズミを使って糖尿病にした研究では、腎臓の障害や動脈硬化症が起きにくいことが報告されていますRAGEの数の多い·少ないによって、血管の傷み方のスピードや感受性が大きく変わることが予想されます。
「えっ!生まれつきRAGEをもっていないネズミは、すぐ死ぬんじゃないか?」って。だって、RAGEは、お母さんのお腹の中にいるときの赤ちゃんの神経細胞のネットワークをつくる働きをしているはずだから「これがないとまずいのではないか?」って。
そうですよね。
当然、私たちもそのように考えていました。
しかし、実際には、びんびんして元気に生まれてきます。
おそらく生まれつきRAGEができないように操作されたネズミでは、他の因子が胎児のかなり早い時期から働き始め、RAGEの働きを肩代わりするのではないかと考えられています。このような機構を医学的にはリダンダンシーと呼びます。何かに備えてのバックアップ機構のようなものです。

動脈瘤にかけられます。ただ、一般的にアダンダンシーは、冗長、つまり文章などが回りくどく重複がある場合に使われる言葉ですが、医学では少し使われ方が違いますね。なんだか、表現が冗長になってきました!
それにしても、神経細胞のネットワークづくりというRAGEの最も重要な点において、その働きを肩代わりする代償機構があるなら、いっそのこと、はじめからRAGEなど人間の体に存在しなければいいのになあと思ってしまいます。おそらく、人は長い進化の過程のどこかでこのRAGEに大きく依存していたのでしょう。その名残り、ツケを私たち現在人は背負っているのかもしれませんあるいは、ひょっとするとRAGEがあると、成人になり結婚して子どもをつくるまで生き延びられる可能性が高かったのかもしれません。RAGEが、子どもをつくり子孫を多く残すのに有利であれば、この血は脈々と受け継がれていくわけですから実際、こういった考え方の正当性は、特殊な遺伝病の例で支持されています。たとえば、さきほど私はAGE-RAGEがNADPH酸化酵素を活性化させ、血管を錆びつかせ動脈硬化を起こし、心筋梗塞、脳梗塞の引き金になると言いました。では、この酸化酵素ビームをまきちらすNADPH酸化酵素が働かないとどうなるでしょうか。

いいこと尽くめ?
いや子どものころからばい菌と戦う力が弱く、通常治療しなければ成人まで生きられません。NADPH酸化酵素は悪いことばかりしているわけではないのです。それどころか、こいつがうまく働くことで、免疫力が弱く、ばい菌にさらされやすい幼少期を生き延び成人して子孫を残す可能性が高くなるわけです。
進化の過程では、子どもをつくった後のことはいっさい考慮されません。中年からは病気に関わる悪い因子(NADPH酸化酵素は、心筋梗塞と関連する)であっても、成人まで生き延びるのに有利なものであれば、淘汰されずに残るのです。リチャード·ドーキンスの言うように、遺伝子はきわめて利己的なのかもしれません。

ストレスをためこまないようにする。

脇道にそれますが、どうしてがんの遺伝子が生き残ってきたのかにも、この考え方の一部が当てはまるのかもしれません?RAGEのネーミングは、怒りから?
AGE-RAGEは、酸化ストレスのビームをまき散らし、細胞に障害を与え、老化を促進することはここまで何度となく触れてきた通りです。そして、細胞のRAGEにAGEがくっつくと、RAGE自身の数が子どものように増えてくることも述べました。RAGEは、AGEの受容体、鍵穴receptorということでRAGEと略号として記載されるようになったのでしたねでも、ここで、あえて英和辞書でrageの項を繰ってみることにしましょう。すると、「些細なことから急に怒りを爆発させてキレた状態になること」とあります。一番身近に感じるrageを使った英語表現は「ラップ·レイジwraprage」。梱包されているビニールの包み方がきつく、中の品物がなかなか取り出せずにイライラするときに、使われる表現です。rageのイメージがよく湧いてくるでしょう。
本来は、神経細胞のネットワークづくりに関わるアンフォテリンの受容体として機能すべきRAGEが、加熱調理したAGE豊富な食品を口にするといった些細なこと
から、悪のシグナルを伝える受容体へとシフトし、延々と激しく細胞を障害していく様が、この名前から窺い知れます。火を使い食品を調理するようになったことは、もちろん決して些細なことではありません。人が今日あるのも、そのおかげによるところが大きいと思います。しかし、火と引き換えに食品中にAGEができてしまったことは、火の発明から見れば枝葉末節なことだったのだと思います。でも、このことが、いまの社会の心臓血管病の蔓延に関わっている可能性があります。それもすべて、RAGEがぶち切れた状態になったからとも考えられるのではないでしょうか。
単語のrageには、大流行(alltherage、greatrage)などの使い方もあるようで、なにも悪い使い方だけではなさそうです。

病気になったと考えられるのです。

薬として承認されているひとつrage研究をはやりにしたいものです。そうなれば、これまで以上にいろんなことがわかり、違ったタイプの病気の予防や治療に応用できるかもしれません骨に与える影響-骨粗鬆症人間の体中にあるタンパク質コラーゲンは骨にも多く存在します。
どんな影響があるのでしょうか。
骨にあるコラーゲンがAGE化するとこつそしょうしょう骨がもろくなり、折れやすくなります。その代表が骨粗鬆症という病気です。
現在、日本では一100万人くらいの人が骨粗鬆症にかかっていると言われています。
要介護や寝たきりな生活の質の低下に深く関わる病気です。
たとえば大腿骨頸部骨折、これはヒップの骨折ともいいますが、ど、太もものつけ根の骨が折れると動けなくなるので、寝たきりになります。椎体骨折です。
背骨の骨が圧迫骨折するもので、背中が丸くなってきます。
また日本人に一番多いのは、臨床的に一番わかりやすいのは、110歳のころより身長が何センチ縮んだかで11センチ以上低くなっているようだと、やはり椎体骨折を起こしている可能性があります。実際、椎体骨折の約六〇%程度は、痛みという症状がまったくなく、知らず知らずに椎体がもろくなり、つぶれて背中が丸くなり、背が縮んでしまうのです。


ホルモンは髭や胸毛では毛母 薬をやめると治ります ストレスがいちばん大きいのではないでしょうか。